解説 ヒロ・せきね
ハワイでは、特別なイベントや祝祭や歓迎の場でレイ(Lei)を贈る習慣があります。
レイは、リース・花輪・首飾り(ネックレス)を指し、花の香りや美しさを通じて感謝や尊敬を表すシンボルとされています。
レイについて
古くからのレイは、
フル(Hulu:羽根)、プア(Pua:花)、ラウ(Lau:葉)、プープー(Pū pū :貝殻)、アノアノ(ʻ anoʻ ano:種子)、イヴィ(Iwi:骨)、ニホ(Niho:歯)、ラウオホ(Lauoho:髪の毛)
...その他たくさんの種類の自然の素材を使って作られました。
今日では、毛糸やリボン、紙、セロファンやネットを使ってお菓子を入れたレイなども多くなっています。
クラウンフラワーで作成した生花のレイ
毛糸、特にアイラッシュヤーン(ウルベヒヤーン®)で作るレイ(ヤーンレイ)は、学校の卒業式や学位授与式に贈られるレイとして、最も人気がある定番のレイとなっています。
ハワイを含むアメリカの卒業式は5月から6月にあり、この時期になると、スーパーマーケットやクラフト商品の販売店ではヤーンレイが店頭に並び、また材料のヤーンが品切れになるほどです。
ヤーンレイ
ヤーンレイが好まれる理由は、子供から大人まで誰でも簡単に作れることです。
また、生花のレイは保存ができず枯れてしまいますが、ヤーンレイのような枯れないレイを贈ることで、卒業の栄誉を末永く讃えるという意味もあります。
卒業式が終わった後、卒業証書を額縁に飾り、額縁の上からヤーンレイを掛けて壁に飾ってあるハワイの家庭はとても多く見ることができます。
ウルベヒヤーンで作成したヤーンレイ
日本の卒業式ではコサージュやブーケを身に着け、また、花束やアレンジしたお花を贈ることが一般的ですが、 ハワイが好きな方への卒業祝いや、特別なお祝いの機会にヤーンレイを贈ってみてはいかがでしょうか?